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過去の掲載記事(1)

1.佐渡裕のベートーヴェン第5「運命」、ベルリン・ドイツ交響楽団:オーソドックスではない、むしろフランス風の爽快な好演。冒頭の四連音をはじめテンポと強弱が小気味よく統制されていて指揮者のセンスと主張が強く感じられる。音響の壮大な好録音でもある。

2.ハスキルの極め付き、モーツァルトのピアノ協奏曲No.24:クララ・ハスキルが晩年同20番とともに遺した貴重なステレオ録音による名盤、モーツァルトの数あるピアノ協奏曲中の白眉。彼女の滋味豊かで間拍子の絶妙な、繊細かつ陰影の際立った円熟期の名演、オケもソロを豊かに包み込むスケールのある好演、好録音、イゴール・マルケヴィッチ指揮コンセールラムルーによる。聴く度に心に沁み入り目頭が熱くなる。2016年3月2日7:30~約40分間。

3.ジャン・エフラム・バヴゼのハイドンチェンバロ協奏曲Hob.18-3:ピアノは音色がとても美しく、艶やか、情感ほど良く精緻、特に第2楽章が出色。オケも弦がとても綺麗、快適、録音もピアノ、オケともに目の当りにしているようで素晴らしい。

4.チマローザ作曲ベンジャミン編曲オーボエ協奏曲:オペラ作曲家らしくロマンチック、オーボエの物悲しい音色を活かした名曲。ピエール・ピエルロ&クラウディオ・シモーネ指揮イ・ソリスティヴェネティはオーボエが繊細かつ切々と歌っていて好演である。特に第1楽章がメロディアスで心地良い。3月15日7:35~。

5.ショルティ&ウィーンフィルのメンデルスゾーン第4「イタリア」:曲想が明快だが、薄手の感を否めない中、ショルティがウィーンフィルを指揮したこの1993年のライヴは曲の引け目を感じさせないほど弦をはじめ一際美しく、絹地のように繊細で艶やか、まさにウィーンフィルの音色。更にテンポ、強弱もウィーンスタイルで妙を得ている。あまり目立たない第3楽章でこれほど聴き手を包むように和ませてくれたのはこれが初めて。録音も素晴らしい。

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