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166. 北欧の情緒たっぷり、グリーグのヴァイオリンソナタ第3:ロマンチックだが北欧の清々しさ、爽快感を併せ持ついかにもグリーグらしい快作、全3楽章とも各々異なる魅力を具え退屈させない。この曲をアレクサンドル・ヴィンニツキ/ウラディーミル・オフチンニコフが見事、情緒豊かに弾いている。きめ細やかでくっきり引き締まったボーイングと調和が巧い懇切丁寧な音色も美しいピアノ、後味の清々しい好演である。12月23日朝7:44~約28分間。馴染みのないデュオだが、今後楽しみ。

167. S.フランソワの名演、ショパンの華麗な大ポロとラヴェルの左手:アンダンテスピアナートと華麗な大ポロネーズはオケ付きのものの方がリッチなので嬉しい。この曲で思い出す大昔に聴いて感動したサンソン・フランソワ/ジョルジュ・ツィピーヌ指揮パリ音楽院管弦楽団の名演、テンポ、強弱、メリハリの絶妙なソロと洒脱なオケ、申し分なかった。1957年のモノラル録音、大曲でもないので盤の入手はさぞ難しかろう。その1、2年後ステレオ録音された彼の弾くラヴェル・左手のためのピアノ協奏曲、アンドレ・クリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団も素晴らしい。彫が深いが硬くなく、ロマンチック、オケ共々幻想的で濃密。12月27日朝9:06~約41分間。