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16.モーツァルトのフルートとハープのための協奏曲はジェームズ・ゴールウェイのフルートが優雅で表情豊か、マリサ・ロブレスのハープもエレガント、オケもこれらソロ楽器をホワッと包み込むようで心地良い、5月20日朝7:25~約35分間。シュポーアのヴァイオリンとハープのためのコンチェルタンテ第1番はシュネーベルガーの可憐で美しいヴァイオリンが聴きどころ、ひたむきに歌い上げている部分など惚れ惚れする、同日朝7:44~約30分間。

17.シューベルトの交響曲第8番:別名「ザ・グレイト」とも言われるくらい菅も弦もガンガン鳴らす曲、闊達で堂々とはしているが、内容が浅い。そんな中ルドルフ・ケンペ指揮ミュンヘンフィルは緻密で、彫が深く壮大、テンポが巧み、録音もよく聴きごたえがある。5月26日朝8:25~約55分間。

18.ビゼーの交響曲ハ長調:第2楽章だけが清純優美で魅力的。主題を奏でるオーボエが印象的、オケも格別で弦が澄んだように美しい。小澤征爾指揮フランス国立管弦楽団の演奏。6月15日朝8:40~約40分間。

19. チェロ好きでなくても堪らないサンサーンスの協奏曲No.1:幻想的でエレガント、加えて第3楽章は劇的でロマンティック。ロストロポーヴィチは滋味豊か、自制の効いた格調高い仕上がり、ジュリーニ指揮ロンドンフィルもフランス風の好演である。6月23日朝7:38~約30分間。なおこの直前7:25~に同じくロストロポーヴィチが弾くドビュッシーのチェロソナタが放送されるが、第2楽章が只々美しい。ピアノのベンジャミン・ブリテンも巧い。

20.ヴェンゲーロフのムーディー、精緻、垢抜けしたチャイコン:チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は得てしてくどくなるか、逆に淡白になるか、映画音楽さながらムードだけに終始するか。そうした中マキシム・ヴェンゲーロフ/クラウディオ・アバド指揮ベルリンフィル盤はソロ・ヴァイオリンがムーディーかつ精緻、垢抜けした魅力的な好演である。特に第1楽章が良い。オケも充実していて、第3楽章などソロとの掛け合いが巧い。7月12日朝8:38~約42分間。名盤はミシェル・オークレール/ロベルト・ワグナー指揮インスブルック交響楽団。くっきり押し出しの効いた、かなりロマンチックな、でも癖のない艶やかなソロ、色彩感、立体感、躍動感を合わせ持つオケ、フランス風の秀演である。

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